アラ還オヤジの備忘録

雑感や、その他諸々。

だれもが目に見えない看板を首から下げて人生を歩んでいる。そこに書かれているのは…


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皆さんはシェイクシャック (Shake Shack)をご存じだろうか、米国発のハンバーガー屋で、日本には10前後の店舗を展開しているらしい。2015年の日本進出時には、”高級ハンバーガー店”としてニュースにも取り上げられていたので、そこそこの認知度があるのではなかろうか。

実は、このシェイクシャック、以前から一度行ってみたいと思っていた。その一方、アラ還オヤジが、ハンバーガーを食べるという目的だけで、店の界隈までわざわざ出向くというのも、何か場違いというか、何というか、とにかく、行きそびれていたのだった。

それが、たまたま、みなとみらいで、あるイベントがあり、それに参加した際、(そういえば、確か…)とシェイクシャックが出店しているのを思い出し、尋ねてみることにした。

 

正直に言えば、味自体にはそれほど期待していなかった。如何に高級だろうとハンバーガーは、ハンバーガー、今から40年ほど前にイタ飯屋で学生アルバイトしていた際、その当時の値段で1000円越えのハンバーガーがメニューに載っていたが(イタ飯屋でハンバーガーというのが、如何にも時代を感じさせるが…)、大したものではなかったという記憶もあった。

私は食のレポーターでも何でもないので、シェイクシャック のハンバーガーの味についてここで多くをコメントすることはしないが、一言でいえば、良い意味で大きく裏切られた。「また、食べてみたい」と素直に思える味だったということは、ここに記しておこう。

 

ところで、そもそも私がなぜシェイクシャックに一度行ってみたいと思っていたのか。それは、シェイクシャックを立ち上げた人物が、ユニオン・スクエア・ホスピタリティ・グループ(USHG)CEOのダニー・マイヤーだからに他ならない。USHGといえば、東京ミッドタウンにあるユニオン スクエア トウキョウも、その傘下だ。

 

彼のこれまでの人生、レストランにかける情熱、そして、その経営についての考え方をまとめたのが「おもてなしの天才」(原題:Setting the Table)だ。(もちろん、シェイクシャックを開業するに至ったエピソードにも触れられている。)

およそビジネス書らしかぬタイトルだが、私がもし、自分の”好きな”ビジネス書を一冊だけ挙げろ、と問われたら、現時点においては、おそらく本書を選ぶと思う。

自らの手でゼロ・ベースからビジネスを立ち上げ、発展させていくその過程は、現場で得られた教訓と示唆に富んであり、これまで何度となく読み返してきた。そんな中で、心に強く残っているフレーズが、冒頭の「だれもが目に見えない看板を首から下げて人生を歩んでいる」だ。

さて、一体どんな看板をぶら下げているというのか。正解は、

 

「大事にされていると感じさせて」だ。

 

この言葉自身は、実はダニー・マイヤー自らのものでなはい。オリジナルが誰かは本書を読んで頂きたいのだが、これを見たとき、「大事にして」ではなく、「大事にされていると”感じさせて”」というところに衝撃を受けたものだ。

 

顧客はもとより、社員、株主、取引先等、さまざまなステークホルダーを”大事”にすることは、ビジネス上、至極当然のことと思われるだろう。しかし、それが相手に伝わらなければ意味がない。そんな当たり前だが見落としがちなことを再認識させてくれる一言だった。

 

シェイクシャックみなとみらい店では、次の予定もあり、「大事にされていると感じる」時間も余裕もなく、あっという間に店を後にしたが、次はもう少し余裕のある時に訪問できたらと思う。