アラ還オヤジの備忘録

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素人投資家が憂う日銀のETF購入


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先日、久しぶりに外出した。ダイニングの電球が切れてしまったので、近所の大型電気店で購入することにしたのだ。不要不急の外出は控えることにしているが、ダイニングが暗いままでは夕食も覚束ない。まあ、平日の午前中であればそれほど混んでもいないだろうということで、切れた電球も持参で(替えの電球の購入では、これまで何度も痛い目にあっているので、必ず切れた電球も持っていくことにしている)カミさんと車で出かけたのだ。

うちの近所には、有名どころの大型電気店は一通り揃っている。その中でも、よく利用するのはK’s電気だ。なぜかわからないが、なんとなくK’sで買い物をすることが多い。個人的な印象だが、他店と比べて店員さんの人柄がよいような気がする。しかし、今回の行先はビックカメラだ。どうしてか。それは、ついこの間、ビックカメラから株主優待の金券が届いたからだ。

 

自分が株を始めたのは2014年から。そう、NISAが始まった年だ。それまでは、株などというものは素人が手を出したら大変な目に合うに違いない“怖いもの”としか思っていなかったのだが、国が新しく制度を作るなら、何か“お得な”インセンティブがついてくるのに違いないと、ろくに勉強もしないまま、ネット証券に口座を作ったのだ。

その後は毎年、NISAの年間枠を超えない範囲で、手持ちの株を増やしてきた。全く、国の思惑通りに行動する、国民の鏡のようだと自分でも思うが、それを小市民的行動と恥ずかしがる歳でもない。

 

そうやって毎年“買” ってきた株だが、実はほとんど“売” ったことがない。唯一の例外はパルコ株で、昨年末に親会社のJ.フロントリテイリング(大丸と松坂屋ホールディングスの共同持株会社)がTOBを実施したことから、上場廃止となってしまった。パルコの株主優待は金券の他、映画の無料鑑賞券もついていて、とても気に入っていたのだが、泣く泣く手放すより仕方なかった。それでもTOBということで、購入価格よりずいぶん高く売れたのだから、ヨシとしよう。

 

その一方、コロナ禍の影響で今年の3月19日に東証が年初来安値を付けたときには、正直(どうしたものか)と思った。理想的には2月下旬に下落傾向が顕著になった段階で手持ちの株を売り、3月19日以降、株価の回復傾向が見えた段階で買い戻すということなのだろうが、そんな才覚があるわけもなく、また、毎日株価の動向をウォッチするほど “力が入って”いるわけでもない。結局、(2~3年もすれば元に戻るだろう)ということで、何もせぬままほったらかしにしていたのだ。

 

それがどうしたことだろう、“2~3年”どころか、約8ヶ月後の先月後半には29年ぶりの高値を更新し、2万7千円台に迫る勢いだ。手持ちの株の価値が上がるのは、もちろんありがたいことだが、冷静に考えてみれば、新型コロナの感染再拡大が叫ばれ、経済の先行きも不透明な中で、株価が上がる材料が思いつかない。隠れトランプとアメリカ人上司でご登場頂いた師匠にも、「ロジックは何だ」と突っ込まれそうだ。せいぜい思いつくのは、外国人投資家や機関投資家あたりが素人には知りえない材料に基づいて買っているのか、という程度だ。ところが、思いもよらぬところから “新情報”が入った。うちのカミさん曰く、「日銀が買ってるみたいよ」。私以上に経済オンチの彼女が、一体どういう訳でそんな“ネタ” に食いついたのか、全く理解不能だが、内容の方もちょっと信じられなかったので、早速ネットでググってみた。すると、何と日経辺りの記事にも、11月に入ってからも日銀がETFを購入しているとあるではないか。これには心底驚いた。日銀がETFを購入して株価を下支えしているというのは、随分と前からたびたび報道されてきた。アベノミクスの“見栄え”をよくするためには、そのような“操作”も必要だったのだろう。しかし、この株価上昇局面で、それが必要だろうか?私はむしろ、日銀はこれまでに積み上がったETFをこっそり売っているのではないかとすら勘ぐっていた程なのだが…。市場の健全化という観点から見れば、それはそれでいいのではと思っていたのだが、まさか“買” っていたとは。この先もずっと日銀が株価を買い支えることが可能なのであればそれでも構わないが、このまま行けば、いずれ二進も三進もいかなくなる時が来るように思う。その時こそ、(2~3年もすれば元に戻るだろう)と悠長なことを言っていられなくなるのではないか。NISAがきっかけで株投資を始めた一般人が、この先、官製バブル崩壊が原因で、大きな損失を被るようなことになれば、それこそ目も当てられない...。

 

ビックカメラでは、株主優待の金券を使って、無事買い物ができた。やはり、切れた電球を持って行ったのは大正解で、あれがなければ、とても購入できなかった。最初は自分達で、売り場の中から替えの電球を探そうとしたのだが、余りに種類が多すぎて、どれが“正解”か見当もつかない。仕方なく、売り場の店員さんに、切れた電球を手渡し、「これの代わりを探してほしい」とお願いすると、親切に対応頂き、すぐに商品を見つけてくれた。店員さんの人柄で店を選ぶのであれば、ビックカメラも悪くないなと思ったのだった。