アラ還オヤジの備忘録

雑感や、その他諸々。

ネットスーパーに垣間見えた企業カラー


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ネットスーパーを使い始めたのは昨年8月下旬から。コロナ第二波が取り沙汰されていたころだ。現在の“第三波”に比べれば可愛いものだったのだが、それでも当時は、外出は可能な限り控えたいと、自宅が配達区域に入っているネットスーパーをググったところ、幸いにも1社だけ引っかかった。西友である。近所というわけではないが、そう遠くはないJRの駅前にある店舗から、自宅に配送してくれるという。

それまで、その西友の店舗に足を運んだことはほとんどなかった。もっと近くに他のスーパーもいろいろあるということもあったのだが、正直なところ、その店に対してあまりいい印象を持っていなかったのだ。

それまで一、二度、使ったことがあったのだが、建物は古いし、店内は暗い。動線もあまり買いやすいとは言えず、敢えてその店を利用する理由が見当たらなかった。それでも、ネットスーパーということであれば、そんなデメリットは何の関係もない。早速、ネットで注文することにした。二日後の夕方に配送時間を指定して、あとは商品の到着を待つだけだ。

さて、初めて西友のネットスーパーを使った結果だが、予想外の好印象。ネットを見ると、いろいろクレームが書き込まれているが、自分の場合は、そのようなことはなかった。(これなら使えるな)と、その後は、月に2~3回のペースで使い続けていた。

 ところが、今月の緊急事態宣言で状況が激変した。何が変わったか。配達日の指定ができないのだ。配達日を選択する画面を何度もチェックするのだが、すべて×印で埋まっている。これには参った。そもそも“第二波”がきっかけでネットスーパーを使い始めたのに、深刻さがその比ではない“第三波”下で使いえないのでは、目も当てられない。

さて、どうするか。思いついたのは(他のネットスーパーが使えないか、ダメ元で調べてみよう)だ。昨年の8月から、もう随分と時間も経っている。もしかすると、どこか他の店もネットスーパーを始めているかもしれない。早速、ググってみると、ありました。今度はイオン。昨年8月にネットで見たときには、自宅の住所は配達区域外だったのが、いつの間にか区域内の入っていたのだった。

こちらは、まだ地域で浸透していないのか、翌日配送も選択可能な状態だった。早速ネットで商品を注文したのだが、それまで利用していた西友のネットスーパーと比べて、幾つか気が付いた点があったので、以下に比較してみたい。

ウェブサイトの出来

これは、西友の勝ちと言っていいだろう。まず、レスポンス。西友の方はクリックしてから選択されるまでにタイムラグがないが、イオンの方は一呼吸おく感じで、(ちゃんとクリックされているのか)と心配になるくらいだ。実は西友のネットスーパーの正式名称は“楽天西友ネットスーパー” 。楽天が入っているのだ。ネットビジネスのプラットフォーム構築はお手の物だろう。サイトのレイアウトについても、西友の方が一枚上手な印象だ。イオンに比べて文字も大きく見やすい印象なのだが、だからと言って情報量を絞っている風でもない。ウェブサイトについては楽天グループ=西友に一日の長があるようだ。

品揃え

ネット上には、“ネットスーパーは品数が少ない”という書き込みがあったりするが、自分的には、西友、イオン共に、品ぞろえは十分、というか、むしろ多すぎると感じるほどだ。たとえば、 試しに“チョコレート”で検索すると、イオンは303件、西友に至っては442件ヒットしたが、その中から自分の“お目当て”の品物を見つけようとすると、結構な時間がかかる。特にイオンのウェブサイトでは、配達日時を選択してから1時間以内に注文を完了する決まりになっていて、30分経過すると、ご親切にも「残り30分です」というアラームが出る。(西友にも制限時間があったのかもしれないが、約半年使用した中では、そのようなアラームが出たことはなかったし、制限時間があることを意識させられたことはなかった。)この“制限時間”問題は、レスポンスとも関係するが、実はもっと深刻な事態に遭遇する可能性もある。それは、後ほど。

価格

これについては、同じ品物を同じタイミングで比較したわけではないので、正確なところはわからないが、ガッツフィーリングでは、大きな違いはないように思う。ただ、西友は、自社ブランドに“みなさまのお墨付き”というのがあり、ウェブ上でも、それをかなり強めに“推して”くる。ちょっと前にテレビの情報番組でも取り上げられていたが、クオリティはなかなか高く、値段的にはかなりのお得感がある。自分も“みなさまのお墨付き”シリーズから品物を選択することが多い。イオンにも自社ブランドはあるが、西友ほどには力が入っていない雰囲気だ。結果、西友の方がやや安めということになろうか。

さらに両社には決定的な違いがある。送料だ。西友は五千五百円以上買い物をすれば、送料無料だが、イオンはどれだけ買っても一回330円(税込)。たかが330円と思われる方もあろうが、3回使えば千円弱。馬鹿にできない金額だ。しかも、自分の場合、まとめ買いがほとんどなので、購入金額は、ほぼ間違いなく五千円を超える。私のような使い方では、西友の方がお得と言えるだろう。

支払い

どちらのネットスーパーでもクレジットカードで支払った。使えるカードに特に制約はないようだ。(だが、これには“落とし穴”があった。それは後で説明する。)

実は、イオンの実店舗で買い物をするときは、いつもイオングループ電子マネーの“WAON”で支払っていて、ネットスーパーでもWAONで支払いたかったのだが、使うことはできなかった。正確に言うと、使えないことはないのだが、その場合は“玄関先WAON”を選択するしかない。要は、配達員が来たら、玄関先に出て、端末にタッチしろと言うのだ。このシステム、“このご時世に、どうなのよ?”と思うのは私だけではないだろう。コロナ禍で、できるだけ他の人との接触機会を減らすために、わざわざネットスーパーを使っているのだ。それを、自社の電子マネーを使うために、玄関先まで出て配達員とコンタクトしろというのは…。システム上、何か制約があるのかもしれないが、正直、“イケてなさ”を感じざるを得ない。

 

さて、比較はこれくらいにして、イオンのネットスーパーでの買い物の話の続きに戻る。ウェブ上で商品を選択後、支払い画面に移り、必要事項を入力すれば、あとは“注文”ボタンをクリックすれば完了である。ところが、ここでトラブルが起こった。どうしたわけか、注文ボタンを押すことができないのだ。何回クリックしても、注文確定にならない。最初の三回くらいは、何が起こったか、全くわからなかった。四回目くらいで、ようやく画面の上部に小さな赤字で“支払方法を選択して下さい”とアラームが出ていることに気が付いた。しかし、支払い方法はクレジットカード払いのところのラジオボタンがしっかり黒く反転している。(支払い方法はちゃんと選択してるだろ、このスカタン!!)と半ば切れそうになったところで、様子がおかしいことに気付いたカミさんが画面を見て一言。「“オーナーズカードをつかう”というのは何?」。

以前、素人投資家が憂う日銀のETF購入で、NISAが始まって以降、株を買っていると話したが、イオン株もその中に入っていた。イオンの株主優待は、買い物をした際に“オーナーズカード”を提示すれば、後日5%のキャッシュバックが得られるというのがウリだ。イオンのネットスーパーのサイトでも、オーナーズカードの番号を登録する画面があり、自分も番号を入力していた。注文画面では、当然“オーナーズカードをつかう”を選択していたのだが、カミさんは、それを外してみろという。(そんなことは関係なかろう)と思いつつも、大人しく“指示”通りに“オーナーズカードをつかわない”を選択すると、あら不思議。無事、注文を完了できたのだった。

ちなみに、配達日時選択以降のタイムリミット1時間のうち、残されていたのはわずか10分ほど。それはそうだろう、注文確定できずにあれやこれや試すのに20分近くはかかってしまった。全く時間の無駄である。

注文確定後に、原因をネットで調べてみると、衝撃の事実が判明した。なんと、キャッシュバックの株主優待の恩恵を受けられるクレジットカードは、イオンが発行しているものだけというのだ。自分が、これまでそれに気付かなかったのは、実店舗ではWAONを使っていたからだ。現金とWAONも、イオン発行のクレジットカードと同様に、株主優待が使えるらしい。しかし、ネットスーパーでは、実質イオンカード一択だ。

それにしても、自社のカード以外は、株主優待も使わせないというのは、かなりの“ちからわざ”である。ビジネスであれば、顧客が自社のサービスを使うよう誘導するのは当然アリだが、それにしても“限度”というものがある。しかも相手は株主だ。古い日本企業には、今でもたまに“顧客の利便性より、自社の思惑が勝る”商売を見かけることがあるが、これも、その類(たぐい)と言えそうだ。そもそもウェブ上のアラートが、“オーナーズカードはイオンのクレジットカード以外使えません”ではなく、“支払方法を選択して下さい”としているあたり、“確信犯”であることを疑わせる。先の“玄関先WAON”もそうだが、イオンには、どうにも“昔の会社”感が否めないのだ。

 

という訳で、自分の場合は、ことさらイオンのネットスーパーを使う理由は見当たらず、また、ネットスーパーで買い物をするためだけに、新たにクレジットカードを作るつもりは毛頭ない。緊急事態宣言から2週間ほど経ち、西友ネットスーパーのサイトを再訪してみると、“お届け日時”の選択も、以前ほどではないが、かなりの選択肢が“〇”のまま残っていた。イオンへの“浮気”は辞め、また、暫くの間は西友のネットスーパーを使おうと思ったのだった。

それにしてもイオンさん、最近の株価の好調は、株主としてはありがたいことですが、利用者目線を欠いたオペレーションを続けていると、そのうち西友楽天に寝首を掻かれてしまいますよ。以上、株主からの“ご注進”でした。