アラ還オヤジの備忘録

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エージェントからLinkedIn経由で来たメッセージの件


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クラシックコンサートとSNSで、FacebookもLINEも使っておらず、唯一使っているSNSは緊急用としてツイッターだけと書いた。

sugo-mane.hatenablog.com

スマホを持たない身としては、SNSを使う術(すべ)も限られており、当たり前と言えば当たり前のことなのだが、日頃パソコンでアクセスしているLinkedInも、れっきとしたSNSらしい。ちょっとググってみたところ“世界最大級のビジネス特化型SNS”との解説が。登録ユーザーは世界で7億弱とのこと。Facebookのユーザー数は28億人ほどらしいので、それに比較すれば随分とコンパクトだが、ビジネスに特化しているということであれば、ユーザーの年齢層もFacebookのそれとは随分と違ってくるだろう。意外に多いな、というのが率直な印象だ。

自分がLinkedInを使い始めたのは、かれこれ十数年前。2008年にバンクーバーで開催された業界のカンファレンスに参加したのだが、そこでたまたま知り合った在米の日本人から、LinkedInのinvitationを受け取ったのがきっかけだ。最初の頃は、使い方もよくわからず、半ば放置状態だったのだが、その後、他のLinkedInメンバーからもinvitationを受け取ったり、また、こちらからもinviteするようになったりで、いつのまにやらmy connectionは500を超えた。だからといって、こちらから積極的に投稿したりすることはなく(これまで一度もありません)、たまに知り合いが投稿しているのを見かければ、“Like”を付けるのがせいぜいだ。

その一方で、結構な頻度で受け取るのが“Messaging”だ。たまに知り合いから受け取ることもあるが、多くは見知らぬメンバーで、ほとんどがエージェント、いわゆる人材紹介業の方々からだ。

九割方は英語のメッセージで、内容は大体、「あなたのbackgroundはamazing」というような感じで始まり、それに続いて「strategic career opportunitiesを是非紹介したい」とか、「今は転職には興味がなくても中長期的にいろいろ話をさせて」と続き、締めは「来週、video meetingの時間はありますか?」というのが、まあ、よくあるパターンだ。

こんなメールを受け取って、こちらがどう対応するかというと、基本的には、「〇曜日の夕方ならお話しできます」というような返事を返すことが多い。随分とガードが低いと思われるかもしれないが、話を聞いたところでせいぜい15分~20分、こちらが失うものは何もないし、時に、ライバル会社の動向が思いもよらず聞けることもある。

こうやって返事をして、それでは先方から必ずレスポンスがあるかというと、結構な割合で”なしのつぶて”ということがある。日本人の感覚からすると、ビジネスパーソンとしてどうなのかと思うが、「九割方は英語のメッセージ」と言った通り、ほとんどが外国人エージェントからなので、日本人とは感覚が違うのか。とにかく、あまり気にしても仕方ないので、そのような場合はこちらも放っておくことにするのだが、幸か不幸か、LinkedInのメッセージは過去の履歴がいつまでも残っているので、そんなエージェントから、再度連絡があったときは、“そういえば前回は…”と記憶がすぐによみがえる。結果、今度はこちらから願い下げ、そのまま放置ということになるのは当然のことだろう。

さて、そんな感じで、先週も、あるエージェントからLinkedIn経由でコンタクトがあった。珍しく日本語のメッセージで、内容は、まあ、大体いつもの通り。「紹介したいオポチュニティがあるので、そちらの都合の良い時間を教えてほしい」というのだが、何かメッセージの内容に違和感がある。まず、タイトル。「再送:」で始まっているのだが、このエージェントからメッセージを受け取るのは初めてだ。さらによくよく見てみると、“〇〇様” で始まる書き出しが私とは違う他人の名前になっているのだ。多分、メッセージのひな形があって、出す相手によって内容をamendした上で送っているのだろうが、送信ボタンを押す前に、一度でも内容を確認したのだろうか。最初の名前からして間違っているというのは、そのあとのメッセージも全く信用ならない。「これはダメだ」と、その場で“放置”決定となった。

さて、こんなことがあって、思い出したのは、デール・カーネギーの「人を動かす」(原題:How to Win Friends and Influence People)だ。

第二章(Part 2)に、「人に好かれる六原則」というのがあるのだが、その三つ目にあるのが「名前を覚える」だ。 その中でカーネギー自身の失敗談が紹介されている。自分の講演会の案内状をアメリカの大銀行のパリ支店長に送ったのだが、名前の綴りが間違っていると、大クレームを受けたというのだ。

本書の中には、こんな一節がある。

人間は他人の名前など一向に気にとめないが、自分の名前となると大いに関心を持つものだ

自分の名前を覚えていて、それを呼んでくれるということは、まことに気分のいいもので、つまらぬお世辞よりもよほど効果がある

件のエージェントは自らの間違いに気付き、それこそメッセージを“再送”してきたりするだろうか。もし、そんなことがあれば返事をしてやろうかとは思うが、まあ、ないだろうな...。