アラ還オヤジの備忘録

雑感や、その他諸々。

師走に外部講師研修


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今年も残すところ、今日を含めてあと二日。世の中的には、コロナ禍や東京オリンピック等、激動の一年だったが、個人的にも波瀾万丈の一年だった。再就職しましたで書いた通り、この歳になって、新たな会社に勤めることになった。

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ここ10年ほどの間、レポート先はほとんど海外在住の外国人だったのだが、今度の会社は、一応外資系ではあるものの、社内の様子は内資の雰囲気が色濃く、自分のレポート先も日本人、しかも一回りも年下だ。扱いにくい年寄りと思われては面倒くさいので、(おいおい、それはダメ筋だろう)と思うような指示が降りてこようが、そんな様子はおくびにも出さず、ハイハイ、と素直に従っているのだった。

実は、この年末にも、“さすがにそれはダメ筋では?”という出来事があった。私のレポート先の日本人(仮に“S氏”としよう)が、配下の部下たちを集めて2日がかりの研修会を実施するというのだ。そもそもの発端は“年間予算が余っている”ということらしいのだが、予算が余っていようが、時は師匠も走ると言われる12月だ。現場はそれでなくても大忙しなのに、丸々2日間も拘束して研修を行うとは…。参加を打診された社員からは「忙しくて、そんな研修に参加している暇はありません!」と、ブーイングの嵐なのだが、そんな声はS氏には届かない。研修当日も、一堂に会する部下達を眺めて、ご満悦の様子のS氏。会場への移動だけで半日かかったというメンバーもいたというのに、呑気なものだ。

さて、そのようにして始まった研修だが、メインは外部講師によるものだった。講師料が如何ほどかは知る由もないが、“企業人生活40年”の身にとっては、外部講師による研修で出てきそうなネタは概ね経験済みだ。残念ながら、“新知見”を得ることはほとんどなかった。

そもそも、“外部講師による研修”に、どれほどのメリット・効果があるのか、以前から懐疑的だった。会社の内実もよくわからない中で、如何にその講師が優秀だろうと、また、講義内容が秀逸だろうと、それぞれの会社のニーズを満たす研修を提供するというのは至難の業ではなかろうか。こんなことを書くと、それを生業にしている方々から、大変なお叱りを受けそうだが、実は、ある著名な経営者も、自分と同じ考えを持っていると知ったのは、アンディ・グローブの『インテル経営の秘密』を読んだ時だ。(1996年に出版された本書は、一旦廃刊となったが、2017年、「HIGH OUTPUT MANAGEMENT(ハイアウトプット マネジメント)」として再出版された。)

本書の中でグローブは、自身が外部コンサルタントに研修を委託した際の感想を次のように述べている。

コースで教わったことと、実際に社で行っていることとのギャップが不満の原因となって、参加者はいささかまごつき、また、がっかりした。

では、誰が研修をすべきなのか。グローブは以下のように続ける。

訓練は(中略)一つの継続したプロセスであるということを認識するならば、訓練をするのは「誰か」ということはおのずと明らかになる。それは「あなたがたマネージャー」なのであるということがわかろう。

私が、このグローブの著作を知ったのは、ベン・ホロウィッツのHARD THINGSを呼んだのがきっかけだ。

ホロウィッツがグローブの著作に触れ、自らの部下たちへの教育に対する考えを変えたように、私もホロウィッツの本を読んで以降、毎月「マネジャー・トレーニング」と称して、自らが講師となり2時間弱のセッションを持つようにしたのは、部下の教育は誰の仕事かで述べた通りだ。

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さて、二日間に渡った研修で、全く得るものがなかったかというと、実はそうでもなかった。コロナ禍で、3月に入社後一度も会う機会がなかった多くの同僚の皆さんと、直に会うことが出来たのは大きな収穫だった。できれば次回は、S氏自らが講師となって、社内のニーズにあったプログラムを提供するような研修をお願いしたいところだが、残念ながら、望み薄と言わざるを得ないだろうなぁ...。