アラ還オヤジの備忘録

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財務3表図解分析法の「PLとBSの作図方法」をExcelのピボットテーブルで


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ここ最近、身の回りの小ネタが続いたので、久しぶりに書評&ビジネスの話も。

國貞克則氏の財務3表シリーズは、言わずと知れた会計学習のベストセラーだ。自分の書棚にも2007年に発行された旧版の財務3表一体理解法が並んでいるが、初めて読んだ時の感想は、まさに目から鱗、それまで、それこそ泊りがけの社員研修で散々教わってきたにもかかわらず、まるで理解できていなかった会計の仕組みがウソのように頭にスムーズに入ってきたのだった。本書はその後増補改訂版の他、図解分析法や実践活用法といった派生版(?)を経て、現在は昨年2月に出版された【新版】財務3表図解分析法と[発展編]、そして【新版】財務3表図解分析法の3冊に集約されている。2007年発行の旧版を基準に考えれば、その内容が3分割されたことになるが、その分、内容は詳しく、また、著者自身も言っている通り、文字も大きくなった。

 

 

特に「図解分析法」は、旧版ではほとんど触れられていなかったPL(損益計算書)とBS(貸借対照表)の作図について詳しく説明されている。201頁からは「PLとBSの作図方法」という章をたてて、著者自身のWebsiteから作図用のExcelファイルをダウンロードして、作図することを薦めている。正に至れり尽くせり、有難いことなのだが、件のExcelファイルというのは、実は作図用の“枠”で、その枠に手書きで図を書きなさいとのこと。

う~ん、最近、手元が見えにくくなった(歳のせいで、多分)こともあり、財務諸表に記載された数字から、枠の目盛りを読み取って手で線を引くというのは、かなり骨が折れそうな気がする。どうしたものかと考えていたのだが、(待てよ、Excelのピボットテーブルで、できそうな気が…)、ということで、ゴールデンウィークで時間が余っていることもあり、早速やってみました。

まず、データを入力するセルを作成。

“NA”と入力されているグレーのセルはデータ入力は不要、また、黄色のセルはその右側に記載してある計算式が入力されてます。

これに実際にデータを入れてみた。元データは、【新版】財務3表図解分析法の103頁で紹介されているキリンホールディングスの2019年のものだ。

点線で囲まれているのは、ピボットテーブルのデータソースの範囲です。

次は、ピボットテーブルのフィールドだが、以下のように設定する。

出来たテーブルがこちら。

ちょっと横長で見にくいが、グラフを“作図”するのが目的なので、そこはあまり気にしない。

で、いよいよ最終工程のグラフ作成。グラフの種類は“積み上げ縦棒”を指定して完成だ。

本書の103頁で紹介されているグラフと、ほぼほぼ同じものが出来上がった。

売上高のグラフ部分の数字は下の項目から足し重ねる必要があったり、IBMが自社株買いをして純資産が下に突き抜けたときは対応できなかったり、“本家”と比べれば随分と簡易版ではあるが、オヤジが目を凝らしてグラフの線を手書きする手間を考えればこれで十分、暫く使ってみようと思う。