アラ還オヤジの備忘録

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情報の“何割”あれば決断が下せるか?


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つい先日、自分のボス(と言っても一回り以上も年下だが)と話していたときのこと。経営判断に必要な情報収集とその分析について話題になった。自分のこれまでの業界経験では、weeklyでupdateしてPDCAサイクルをガンガン回していくというような類のdataが、今働いている会社では、何故かmonthlyベースでしか上がってこない。会社の規模も以前の働いていたところと比べても随分とコンパクトで、data量もそれ相応に少ないはず。(一体、どうなっているんだ!)と心の中では思っても、それをそのまま口にして “面倒な年寄り”と思われても困るので、やんわりと原因を訪ねてみた。彼が言うには、「今の月イチペースでも、dataをまとめているmanagerの負担は大変なもので、それをweeklyにするなど論外」とのこと。同じ業界の(よりdata量の多い)他社が出来て、なぜこの会社では出来ないのか。よくよく話を聞けば、route causeはどうやら“ボスのボス”にあるらしい。とにかくdata分析の要求が細かすぎて、分析している方も一体何を見ているのかわからなくなるほどだと言うのだ。そうとわかっているのなら、そう言えばいいと思うのだが、“大人の事情”でそれはかなわず、結果、data分析担当のmanagerが泣きを見る、という構図だ。
この話を聞いて思い出したのは、Go To Eatの“Why”は何か?でも紹介したサイモン・シネックの「WHYから始めよ!」(原題:Start with Why)の中の一節。

sugo-mane.hatenablog.com

だれもが一日じゅう、決断を繰り返している。それもたいてい、感情に駆られて決断をくだしている。事実をすべて知ろうと、入手できる情報を隅から隅まで確認するような真似はまずしない。その必要もない。それは確実性の問題だ。「私は情報の三割で決断をくだせる」とコリン・パウエル国務長官は語り、こうも述べた。「八割以上あるようでは多すぎる」と。

これだけ読むと(“感情に駆られて決断をくだす”のは、ちょっとまずいんでは?)と思ったりもするが、この下りに至るシネックの考えはこうだ。

WHYがなければ決断をくだすのがむずかしくなる。すると不安な気持ちのまま科学やデータに頼り、決断をくだそうとする。

結果、WHYのないリーダーはデータを際限なく現場に求めるということか。パウエル元長官のように“三割”とは言わないが、せめて競合他社と同レベルでのdata分析が可能にならないものか。“間に入っているボス”は大変だろうが、是非頑張って頂きたいものだ。