アラ還オヤジの備忘録

雑感や、その他諸々。

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ウスターソース


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我が家の食卓にウスターソースが“帰って”きたのは半年ぐらい前だろうか?毎朝カミさんが用意してくれる朝食は、平日は和食と決まっていて、ご飯とみそ汁の他、おかずは、“焼魚”、“しらす納豆”、“目玉焼き”のローテーション。このパターンは、コロナ禍になるずっと以前から、多分5年以上は続いていると思う。“目玉焼き”は黄身の部分は半熟で、その部分を白身から切り離し、ご飯の上に乗っけて、さらに醤油をかけて“なんちゃって卵ご飯”で食べるのが習慣化していたのだが、ある日、突然急に“目玉焼きは、ご飯とは別に、ウスターソースで食べたい”と思ったのだった。

なんでそんなことを思ったのか、きっかけも何もなく、突然“降りて”きたのだが、目玉焼きをソースで食べたことがないかというとそんなことはない。遥か昔、今から50年ほど前の、まだ自分が子供の頃、母親が、やはり朝食で作ってくれた目玉焼きには、ソースをかけて食べるのは普通だった。

その頃、我が家では「ウスターソース」が定番だった、というか、「ソース」といえば、それ一本、世の中に“中濃”や、はたまた“とんかつソース”などというものが存在するとは、思いも寄らぬことだった。そんな昭和30~40年代の庶民の食卓では、ウスターソースは大活躍で、揚げ物、フライの類はもちろんのこと、自分の父親などは、カレーライスにもソースをかけていた。若い人たちの中には「そんなバカな」と思う方もおられようが、その頃は“カレーにソース”派は結構いて、近所の食堂でも見かけることが少なくなかったような。残念ながら自分は試したことがなかったが、かけている本人は、その味に満足しているふうだった。

そんな“定番”と別れを告げたのは、大学に入って一人暮らしを始めた時だ。貧乏学生の自分は、当然“自炊派”で、食費も切り詰められるだけ切り詰めた。大学授業料と“井戸塀”で、「バイトを選ぶ基準は、時給の高低よりも“賄い”があるかどうかの方が優先度が高かった」と書いた通り、自炊する回数自体も出来るだけ減らしたいと思っていたから、自炊の為に購入する食材や調味料も必要最低限、そんな中で、“ウスターソース”は残念ながら「必要最低限な食材リスト」からは漏れてしまったのだった。

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ウスターソース”とのお別れのきっかけとなった自炊生活は、その後、結婚するまで、約9年間続くこととなる。結婚して、食事はカミさんが作ってくれることになって、晴れてソースとの再会となったわけだが、カミさんが食卓にそろえたのはウスターソースではなく、中濃ソースだった。“中濃”は、ウスターに比べてなんとなく“本格風”というか、味わいが濃厚(中“濃”なのだから当たり前だ)な分、味も良いように思え、以降、結婚30数周年の今に至るまで、我が家では中濃の“治世”が続いていたのだった。

それが、ある日、突然、“降って”きたものだから、カミさんに話しても、「そんなこと、急に言われてもないわよ」というわけで、ウスターソースを調達することに。ネットスーパーに垣間見えた企業カラーでもご登場頂いた西友のネットスーパーでポチり、ほどなく自宅に届いた。

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メーカーはカゴメ

早速、三日に一度訪れる“目玉焼きの日”に使ってみると、昔の記憶が蘇った。味も、今の自分には中濃ソースよりも好みだ。その後は、朝食のみならず、夕食のおかずがコロッケ等の揚げ物の時も大活躍だ。中濃ソースのときは気が付かなったのだが、ウスターソースを使い始めると、以前、コロッケの味と思っていたのが、実は中濃ソースの味そのものだったと気付いた。要は味が濃すぎるのだ。そんなことを思い始めると、中濃ソースのみならず、トマトケチャップの出番も次第に減るように。こちらもかければ皆ケチャップ味になってしまう気がして、なんとなく控えるようになった。最近のアラ還世代は以前に比べて若いなどとも言われているようだが、何のことはない、体は自然とあっさりしたものを求めるようになっているのだ、と思うのだった。