アラ還オヤジの備忘録

雑感や、その他諸々。

獲得した領土=会社を保持するために、やってはいけないこと


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今日で正月三が日も終わりだ。勤める会社の仕事始めは5日からなので、今朝も遅めに起床し、のんびりと朝刊に目を通していると、「日本企業のM&A、過去最多に」という記事が目に留まった。2021年に日本企業が関わったM&A(合併・買収)の件数は四千件を超え、過去最多とのこと。新型コロナウイルスの感染拡大や、世界的な脱炭素の流れを受け、事業の再編が活発化しているらしい。

ネルソン・マンデラとポケトークで、“最初に就職した会社を飛び出し、ベンチャー外資を転々とした”と書いたが、その間には、幸か不幸か、買収する側も、買収される側も経験した。

sugo-mane.hatenablog.com

とあるベンチャーで働いていた時は、買収する側だった。相手は外国企業で、従業員にも日本人はほとんどいないというか、多分ゼロだったと思うのだが、その時は、買収後も、その企業の“コアバリュー”にはほとんど手を付けず、やりたいようにやらせているように見えた。“相手が外国企業だからだろう”と思われるかもしれないが、“買った”側の企業も拠点は海外にもあり、CEOも海外在住だったら関係なかろう。“買収”というと、買収された側は、買収した側の“やり方” を強要されるようなイメージもあるが、その時、買収した側のCEOは、そうはしなかった。もう、かれこれ15年以上も前のことだが、その後の結果を見てみると、そのやり方は“大” 正解だったと言えるだろう。

一方、その逆のケースを目にする機会もあった。短期間に、一方のやり方を文字通り“強要”するのだが、はたから見ても、“相手のビジネスの内実も十分理解していない中で、そんな進め方でいいのか”と思わずにはいられなかった。こちらの例は、まだ、最近の出来事で、結果がどうなるかは今後の“お楽しみ”だが、残念ながら、私からは、あまり上手く行っているようには見えない。

企業買収ということになれば、買収する側のトップは、買収される側をどのように“統治”するのか、頭を痛めることも多かろう。それは中世ヨーロッパの君主たちも同じだったらしい。「マキャヴェリの経営語録」(著:唐津一)には、マキャベリの次ような言葉が紹介されている。

獲得した領土を保持しようと思うならば、次の二つを心がけねばならぬ。第一は旧君主の血統を断つこと、第二はいままでの法律と税制を改めないこと。

「法律と税制」と聞いて、(企業なら就業規則と給与体系?)と思われるクチもあるかもしれないが、ここでは言われていることはそれほどの“狭義”ではあるまい。自分も、買収ではないものの、ある企業の立て直しで、“落下傘部隊”のごとく、一人乗り込んでいったこともあったが、その時のことを思い返してみると、マキャベリのこの言葉は的を得ているように思う。

先に紹介した、“大正解”の方のCEOは、知略に長けた人物だったが、実はなかなかの読書家で、社員達に蔵書を公開したりしていた。その中にはマキャベリに関する書籍はなかったと思うが、もしかすると、敢えて公開しなかったのかと勘繰ったりもする。他方、“強要”側のトップだが、残念ながら、はた目にも経験不足の感は否めない。“今後のお楽しみ”などと軽口を叩いたが、そこに勤める社員達のことを考えると、心配にならざるを得ないのだ。