アラ還オヤジの備忘録

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ツイッター社はベンチャーか、大企業か


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クラシックコンサートとSNSで書いたとおり、SNSと言われているもの中で、唯一、自分が使っているのがツイッターだ。

sugo-mane.hatenablog.com

イーロン・マスクが、そのツイッター筆頭株主になったと発表されたのが今年4月、紆余曲折を経て、買収が完了したと報道があったのが先月27日だ。
その後、間髪おかずに始まったのが社員の大量解雇というのは御存知の通り。日本法人の社員も一部解雇されたそうだが、ネット上では、「結構な額のパッケージが出るだろうから、応じる社員も多いのでは」とも。確かに外資ではそう言うケースも多いが、どれくらい税金で持っていかれるのだろうか?日本の税制では、退職金にはそれほど税金がかからないと思っている向きも多いだろうが、課税する際の制度設計は終身雇用を前提としたものだ。外資系のIT企業で活躍するような人材が、税制優遇を受けられる条件をクリアしているのだろうかと、他人事ながら若干不安を感じる。
残った社員はどうかといえば、リモートワークは禁止となり、代わりにハードワークを求められているそうだ。氏が所有するスペースXやテスラも長時間労働で有名らしい。”ワーク・ライフ・バランス”がもてはやされる中で、”ハードワーク”という言葉を久しぶりに聞いた気がする。自分がこの言葉をリアルに聞かされていたのは、スタートアップのベンチャー企業で働いていたときだ。社員数も資金も限られている中で、会社は常に“生きるか、死ぬか”の瀬戸際に立たされている。そんな中、社員一人一人がそれこそ100%以上の働き方をしなければ、会社は”死んで”しまう。創業者である社長は、社員たちに当然のように”ハードワーク”を求め、社員達は薔薇色のエグジット(M&AIPOによって、自分が持っている株が大化けする)を夢見て、寝る間も惜しんで働くのだ。
こうして見ると、イーロン・マスクベンチャー企業の社長であると考えれば、彼の思考回路にも合点がいく。スペースXもテスラも、元はと言えばベンチャー企業。そこで働く社員達も、そのような環境の中で働き続けてきたのであれば、”それが普通”となっていても不思議はない。一方、ツイッターも、初めはベンチャー企業だったに違いない。だが、その後、今に至る過程で”ベンチャー魂”が維持されていたのか、それとも、今や“大企業”、働き方改革を推進中と言うのであれば、社員のマインドセットもスペースXやテスラとは随分と違っているのではなかろうか。
ベンチャーと大企業、どちらでも働いたことがある身からすれば、一長一短、それぞれに良さがあると思うが、気をつけなければならないのは、社長と社員が同じ認識かどうか。社長は”ベンチャー”だと思ってハードワークを社員に期待しているに、社員は”大企業”で働いていると思っていて、自分の出世やincomeよりも”ワーク・ライフ・バランス”に重きを置いているというようなことになってしまうと、社長も、社員も気の毒だ。さて、ツイッターはどうなのか、この先の展開が興味深い。